2014年大学入試センター試験数学1A第4問 場合の数・確率

この記事では、2014年大学入試センター試験数学1A第4問を解説します。

なお、後日この記事は修正を予定しています。







★「青本」2019年数学★「赤本」2019年数学


■ 問題

第4問

 下の図は、ある街の街路図の一部である。

http://www.a-ema.com/img/center2014math1a4.png

 ある人が、交差点Aから出発し、次の規則に従って、交差点から隣の交差点
への移動を繰り返す。

 {1} 街路上のみを移動する。
 {2} 出発前にサイコロを投げ、出た目に応じて上手の1~6の矢印の方向の
隣の交差点に移動する。
 {3} 交差点に達したら、再びサイコロを投げ、出た目に応じて図の1~6の
矢印の方向の隣の交差点に移動する。(一度通った道を引き返すこともできる。)
 {4} 交差点に達するたびに、{3}と同じことを繰り返す。

(1) 交差点Aを出発し、4回移動して交差点Bにいる移動の仕方について考える。
この場合、3の矢印の方向の移動と4の矢印の方向の移動をそれぞれ2回ずつ
行うので、このような移動の仕方は[ア]通りある。

(2) 交差点Aを出発し、3回移動して交差点Cにいる移動の仕方は[イ]通りある。

(3) 交差点Aを出発し、6回移動することを考える。このとき、交差点Aを出発
し、3回の移動が終わった時点で交差点Cにいて、次に3回移動して交差点Dに
いる移動の仕方は[ウエ]通りあり、その確率は[オ]/[カキクケ]である。

(4) 交差点Aを出発し、6回移動して交差点Dにいる移動の仕方について考える。
 ・1の矢印の向きの移動を含むものは[コ]通りある。
 ・2の矢印の向きの移動を含むものは[サシ]通りある。
 ・6の矢印の向きの移動を含むものは[サシ]通りある。
 ・上記3つ以外の場合、4の矢印の向きの移動は[ス]回だけに決まるので、
移動の仕方は[セソ]通りある。

よって、交差点Aを出発し、6回移動して交差点Dにいる移動の仕方は[タチツ]
通りある。


※分数は(分子)/(分母)、マル1は{1}、マーク部分の□は[ ]で表記しています。


■ おすすめ問題集

2017年の大学入試センター試験数学1A2Bを詳細に解説しました。今回の問題にも活用できる項目があります。



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■ 解説

 ◆1 見慣れない問題でも良く読もう!
 ◆2 斜めでも格子状と同じ
 ◆3 毎回異なるなら階乗
 ◆4 連続して起こることは掛ける
 ◆5 上下だけの移動
 ◆6 斜め上への移動
 ◆7 3の方向の回数を考えて
 ◆8 あとは誘導の通りにやるだけ

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 ◆1 見慣れない問題でも良く読もう!

旧課程では、数学1A第4問は確率の問題でした。
いつも通りの確率の問題・・・と思ったら、今回は六角形の街路の問題という
ことで、見た目に戸惑い混乱して、あまり解けなかった人が多かったようです。

このメルマガでは(普段の授業でも)、よく言っていますが、多少見慣れない設問
があっても、まずは落ち着いて条件を把握することが大切です。

良く読んで、内容をちゃんと理解すれば、あまり難しくないことも多いですよ!

ということで、まずは問題の内容を確認しましょう!

正三角形がたくさん並んだような図があり、交差点Aがある。
サイコロの出た目に応じて6方向のどれかに1マスずつ移動する。
これを繰り返す。

とりあえず、まずはこれだけ読み取れればOK!


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 ◆2 斜めでも格子状と同じ

では、最初の設問を検討してみましょう!

「交差点Aを出発し、4回移動して交差点Bにいる移動の仕方について考える」

とあります。さらに続いて、ヒントが書かれています。

「この場合、3の矢印の方向の移動と4の矢印の方向の移動をそれぞれ2回ずつ
行う」

とあります。このように移動すると、Bに達するらしいです。
つまり、「4回サイコロを振って、3が2回、4が2回出る」というわけです。

移動の方向は斜めですが、これはつまり、よくある格子状の街路の道筋の問題と
同じです。
4回の移動のうち、3の方向が2回、4の方向が2回なので、

4!/(2!・2!)=(4・3・2・1)/(2・1・2・1)
         =6通り

となります。

4回のうち、3の方向の2回が何回目かを決めると、残り2回は4の方向に
自動的に決まる。と見ることもできます。これは、

4C2・2C2=(4・3)/(2・1)   ←2C2=1
     =6通り

となります。
どちらの考え方でも、もちろん同じ場合の数になります。

よって、[ア]=6


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 ◆3 毎回異なるなら階乗

(2)は「交差点Aを出発し、3回移動して交差点Cにいる移動の仕方」です。

これにはどんな場合があるか、一つ一つ考えていきましょう。

まず、まっすぐ上下だけに移動した場合は、3回移動すると、Cの下か上に
なってしまいます。
ということは、いったん右か左に移動しなければいけないようです。

例えば最初に3の方向に移動したとします。
そのあと、次に4の方向、そして5の方向へ移動すると、ちょうどCに到着
しますね。

または、2回目に5の方向、3回目に4の方向でもOKです。

よく検討してみると、この他にもいくつかのパターンがありそうです。

これらに共通することは・・・・

3の方向、4の方向、5の方向に1回ずつ移動する。

ということです。
この3回の移動はどんな順番でも構わないので、3!=3×2×1=6通り
の移動の仕方がある。と言えます。

よって、[イ]=6


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 ◆4 連続して起こることは掛ける

(3)は、いわば「条件付き確率」の範囲に属する問題だと言うことができます。
が、「条件付き確率」とは、要するに、「あることが起こって、次に別のことが
起こった」場合に、連続する事柄だから、場合の数や確率をかけ算する。
というだけです。

この問題でも、まず「3回の移動が終わった時点で交差点Cにいて」、次に
「3回移動して交差点Dにいる」と言っているので、単純にこれらの場合の数や
確率を掛ければ良いのです。

3回の移動が終わった時点で交差点Cにいるのは、今(2)で求めた6通りです。
この6通りそれぞれについて、残り3回移動して交差点Dにいる。ので、
3回移動してCからDに移動する場合の数を求めればOK!

CからDに行くのは、AからCに行くのと同じ移動なので、これまた6通り
ですね。

つまり、求める場合の数は6×6=36通りです。

そして、合計6回の移動の中で36通りがこの場合なので、その確率は、

36/6^6=1/6^4
     =1/1296

となります。

よって、[ウエ]=36,[オ]=1,[カキクケ]=1296


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 ◆5 上下だけの移動

そして、(4)では、より幅広く6回移動してDにいる場合の移動の仕方について
考えています。

まず、「1の矢印の向きの移動を含むもの」を考えます。

例えば、1回目に1の向きに進んだとします。
そうすると、残り5回は全て4の向きに進まなければいけませんね。
2回以上1の向きに進んでしまうと、6回ではDに到着しません。

この1の向きの移動は何回目でも良いので、6通りの移動の仕方があります。

よって、[コ]=6



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 ◆6 斜め上への移動

次に「2の矢印の向きの移動を含むもの」を考えます。

これも、まずは1回目に2の向きに進んだとします。
そこからDにたどり着くためには、4の向きに4回、5の向きに1回移動しな
ければいけませんね。
2回以上2の向きに進んでしまうと6回ではDに到着しません。

そして、1回目と仮定した2の向きの移動を含めて、何回目にどの移動をしても、
とにかく、2が1回、4が4回、5が1回ならDに到着します。

ということは、まず6回中1回が2,残り5回中1回が5,残り4回が4と
考えれば、6×5=30通りの移動の仕方があると求められます。

よって、[サシ]=30

そして「6の矢印の向きの移動を含むもの」は、2の向きに移動する場合の
ちょうど反対向きの移動なので、2の向きのときと同じく30通りになります。


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 ◆7 3の方向の回数を考えて

そして「上記3つ以外の場合、4の矢印の向きの移動」の回数について考えます。

6回移動してDにたどり着く場合をいろいろ考えます。

まず、まっすぐDに向かって進む場合は、4回目にDに到着します。さらに2回
移動してDに戻ってくるためには、1回1の方向に移動しなければいけません。
これは、◆5の場合と同じなのでカウントしません。

次に3の方向に1回だけ移動してDに到着する場合を考えます。
この場合、5回目にDに到着します。あと1回移動すると、D以外の場所に
行ってしまいます。

3の方向に2回だけ移動してDに到着する場合を考えます。
この場合、4の方向に2回、5の方向に2回移動すると、ちょうど6回目にDに
到着します。

さらに、3の方向に3回移動してDに到着する場合を考えます。
この場合、Dに到着するまでに6回を超えてしまいます。

ということは、6回移動してDにいるためには、4の方向に2回移動する。と
言えますね!

よって、[ス]=2


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 ◆8 あとは誘導の通りにやるだけ

では、3の方向に2回、4の方向に2回、5の方向に2回移動する場合の数を
求めてみましょう!

まず、6回中2回が3なので、6C2。
次に、残り4回中2回が4なので、4C2。
残りの2回が5なので、2C2=1

これらは連続して起こるので、全部掛けます。

6C2×4C2×2C2=(6・5/2・1)×(4・3/2・1)×1
        =15×6
        =90通り

よって、[セソ]=90

これら全てを合計したものが「交差点Aを出発し、6回移動して交差点Dにいる
移動の仕方」ですね!

6+30+30+90=156通り。

よって、[タチツ]=156


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今回取り上げた問題の解説は以上です。理解できましたか?
できた人もできなかった人も、ここでいったん、解説の目次に戻って、解答に
至るためにはどんなことを考えて、何を利用すれば良いのか見直してください。
各小見出しが手がかりとなって、進むべき道がよりはっきり見えるはずです。
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■ 今回の公式・定理など

★ 階乗n!=nPn=1×2×3×・・・×(n-1)×n
★ 組合せnCm=nPm/m!
★ 続けて起こる場合の数や確率は掛ける

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■ 解答一覧

[ア]=6,[イ]=6,[ウエ]=36,[オ]=1,[カキクケ]=1296,
[コ]=6,[サシ]=30,[ス]=2,[セソ]=90,[タチツ]=156

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■ 編集後記

ということで、2014年数学1A第4問でした。

今回は比較的簡単だったのではないかと思います。
ただ、問題の設定が見慣れないものだったので、内容をよく把握できず、
撃沈してしまった人もいるかも知れませんね。う~ん、惜しいです。
最初にも書きましたが、落ち着いて条件をよく把握することが大切ですよ!


解説の間違い・不足や、何かリクエストなどありましたら、何でもいいので、
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