2014年大学入試センター試験数学2B第1問[2] 指数・対数

この記事では、2014年大学入試センター試験数学2B第1問[2]を解説します。

なお、後日この記事は修正を予定しています。







★「青本」2019年数学★「赤本」2019年数学


■ 問題

第1問

[2] 自然数m,nに対して、不等式

  log[2]m^3+log[3]n^2≦3 ・・・{4}を考える。

 m=2,n=1のとき、log[2]m^3+log[3]n^2=[ソ]であり、
このm,nの値の組は{4}を満たす。

 m=4,n=3のとき、log[2]m^3+log[3]n^2=[タ]であり、
このm,nの値の組は{4}を満たさない。

 不等式{4}を満たす自然数m,nの組の個数を調べよう。{4}は

  log[2]m+([チ]/[ツ])log[3]n≦[テ] ・・・{5}

と変形できる。

 nが自然数のとき、log[3]nのとり得る最小の値は[ト]であるから、
{5}により、log[2]m≦[テ]でなければならない。log[2]m≦[テ]により、
m=[ナ]またはm=[ニ]でなければならない。ただし、[ナ]<[ニ]とする。

 m=[ナ]の場合は、{5}は、log[3]n≦[ヌ]/[ネ]となり、n^2≦[ノハ]と
変形できる。よって、m=[ナ]のとき、{5}を満たす自然数nのとり得る値の
範囲はn≦[ヒ]である。したがって、m=[ナ]の場合、{4}を満たす自然数
m,nの組の個数は[ヒ]である。

 同様にして、m=[ニ]の場合、{4}を満たす自然数m,nの組の個数は[フ]
である。

 以上のことから、{4}を満たす自然数m,nの組の個数は[ヘ]である。


※分数は(分子)/(分母)、xの2乗はx^2、底がa真数がbの対数はlog[a]b
マル1は{1}、マーク部分の□は[ ]で表記しています。


■ おすすめ問題集

2017年の大学入試センター試験数学1A2Bを詳細に解説しました。今回の問題にも活用できる項目があります。



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■ 解説

 ◆1 指数と対数は表裏一体
 ◆2 対数の計算法則
 ◆3 素直に代入して計算
 ◆4 log[2]mを作る
 ◆5 真数が1なら対数は0
 ◆6 真数を2乗→対数の係数が2
 ◆7 nの2乗が27以下
 ◆8 真数が自然数なら、対数の最小は0

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■ 解説


 ◆1 指数と対数は表裏一体

2014年第1問[2]は、主に対数に関する問題でした。
今回の問題に入る前に、まずは対数の基本について確認しておきましょう!
「そんなの知ってるよ!」という人は、◆1,2は飛ばしてもらってもOKです。

対数は「aをcにするには何乗すればいいか」を表していて、指数とは次のような
関係があります。

★ a^b=cならばlog[a]c=b

aを底、cを真数、bを指数(または対数の値)と呼びます。

「aをb乗したらcになる」ならば「aをcにするならb乗する」と言っても
変わらないですね。指数と対数はこのような言い換えの関係になっていると
言えます。

2^3=8を対数で表せば、log[2]8=3というわけです。

これを少し応用すると、次のようなことも言えます。

★ log[a]a=1       ←aをaにするには1乗
★ log[a]1=0       ←aを1にするには0乗


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 ◆2 対数の計算法則

今回の問題では使わないものもありますが、対数の計算方法も確認して
おきましょう!

★ log[a]b^c=c・log[a]b

「真数の指数は対数の係数」です。

★ log[a]b+log[a]c=log[a]bc

「対数の足し算は真数のかけ算」です。

★ log[a]b-log[a]c=log[a]b/c

「対数の引き算は真数の割り算」です。

★ log[a]b=log[c]b/log[c]a

いわゆる「底の変換公式」で、「分子が真数、分母が底」と考えます。

もし、これら計算法則で怪しいものがあったら、教科書などで基本問題を
しっかり練習することをオススメします!

また、指数と対数は相互に変換しながら計算することも多いですよ!


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 ◆3 素直に代入して計算

それでは、今回の問題に取りかかってみましょう!

まずは自然数m,nに関する対数不等式があります。

  log[2]m^3+log[3]n^2≦3 ・・・{4}を考える。

こんな式について考えていくようです。
対数初心者にはものすごく難しく見えると思いますが、センター試験は、やはり
誘導に従って一つ一つ進めていけば、案外あっさりできてしまうことがあります。
次の設定をしっかり読み取って、そのままやってみましょう!

次に「m=2,n=1のとき」とあるので、この{4}の式にその通り代入します。

 log[2]2^3+log[3]1^2
=3log[2]2+log[3]1    ←log[a]b^c=c・log[a]b
=3+0              ←log[2]2=1,log[3]1=0
=3

よって、[ソ]=3
3以下なので、{4}の式を満たす。

そして「m=4,n=3のとき」とあるので、これも同様に代入して計算します。

 log[2]4^3+log[3]3^2
=3log[2]4+2log[3]3   ←log[a]b^c=c・log[a]b
=3×2+2×1          ←log[2]4=2,log[3]3=1
=6+2
=8

よって、[タ]=8
3以上なので、{4}の式を満たさない。


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 ◆4 log[2]mを作る

次は、「不等式{4}を満たす自然数m,nの組の個数を調べ」るために、{4}の
式を変形したいそうです。

{5}の式を見ると、一つ目の項がlog[2]mとなり、真数の3乗が消えています。
2つ目の項はlog[3]nの前に分数がついています。

このような形に近づくように、できることをやってみます。
もし、何をしたら良いかわからなくても、とにかくできることをやってみると、
うまくいくかも知れません。

log[2]m^3+log[3]n^2≦3
3log[2]m+2log[3]n≦3  ←log[a]b^c=c・log[a]b

とりあえず、log[2]m,log[3]nを作ってみたら、このようになります。
3log[2]mの3を消してみたらどうでしょうか?
両辺を3で割ると、

log[2]m+(2/3)log[3]n≦1

これで解答の形式と同じ形になりましたね!

よって、[チ]=2,[ツ]=3,[テ]=1


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 ◆5 真数が1なら対数は0

引き続き、m,nの組を考えていきます。
やはり、誘導に従って素直に進めていきましょう。

「nが自然数のとき、log[3]nのとり得る最小の値は[ト]である」

とあります。
自然数は1以上の整数なので、log[3]1=0が最小になります。
底が1より大きいので、真数が小さいほど対数の値が小さいからですね。

よって、[ト]=0

log[3]n=0とすると、{5}の式はlog[2]m≦1となってしまいます。

mも自然数なので、この式を満たすmの値は1,2の2つしかありません。

log[2]m=1のとき、指数に書き換えると2^1=mより、m=2です。
2より小さい自然数は1しかありません。
log[2]1=0なので、不等式を満たします。

よって、[ナ]=1,[ニ]=2


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 ◆6 真数を2乗→対数の係数が2

次は「m=[ナ]の場合」です。つまり「m=1の場合」ですね。

この場合はlog[2]1=0なので、{5}の式は、

(2/3)log[3]n≦1
    log[3]n≦3/2

となります。
よって、[ヌ]=3,[ネ]=2

さらにこれを変形して、n^2≦[ノハ]という形にしたいそうです。
nは真数なので、真数部分が2乗にならなければいけません。
そのためには、対数の係数に2がくるようにすれば良いですね!

 log[3]n≦3/2
2log[3]n≦3          ←両辺に2を掛けた
log[3]n^2≦log[3]3^3    ←log[a]b^c=c・log[a]b
log[3]n^2≦log[3]27
    n^2≦27         ←真数同士の式にした。

よって、[ノハ]=27

ちなみに、この計算は最初から両辺を対数にしてもOKです。

log[3]n≦3/2
log[3]n≦log[3]3^(3/2)
     n≦3^(3/2)
    n^2≦3^3          ←両辺を2乗した
    n^2≦27


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 ◆7 nの2乗が27以下

今n^2≦27であることがわかりました。
これを満たす自然数nの値にはどんなものがあるでしょうか?

nの2乗が27以下なので・・・

n=1,2,3,4,5の5個ですね。

不等式で表せば、n≦5です。

ということで、m=1のとき、不等式{4}を満たす自然数m,nの組は、5個
となります。

よって、[ヒ]=5


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 ◆8 真数が自然数なら、対数の最小は0

最後は、m=[ニ]、つまり、m=2の場合について考えます。

log[2]2=1なので、{5}の式は、

1+(2/3)log[3]n≦1
  (2/3)log[3]n≦0     ←1を移項した
      log[3]n≦0     ←両辺に3/2を掛けた

となります。

log[3]n≦0を満たすnの値はn=1しかありませんね。

log[3]1=0で、nは自然数なので、これより小さい値はとりません。

つまり、この場合のm,nの組は1つだけです。

mは1か2にしかならず、m=1のときは5個だったので、{4}を満たす自然数
の組は、合計6個となります。

よって、[フ]=1,[ヘ]=2


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今回取り上げた問題の解説は以上です。理解できましたか?
できた人もできなかった人も、ここでいったん、解説の目次に戻って、解答に
至るためにはどんなことを考えて、何を利用すれば良いのか見直してください。
各小見出しが手がかりとなって、進むべき道がよりはっきり見えるはずです。
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■ 今回の公式・定理など

★ 指数と対数の関係a^b=cならばlog[a]c=b
★ log[a]a=1       ←aをaにするには1乗
★ log[a]1=0       ←aを1にするには0乗
★ 真数の指数は対数の係数log[a]b^c=c・log[a]b
★ 対数の足し算は真数のかけ算log[a]b+log[a]c=log[a]bc
★ 対数の引き算は真数の割り算log[a]b-log[a]c=log[a]b/c
★ 底の変換公式log[a]b=log[c]b/log[c]a

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■ 解答一覧

[ソ]=3,[タ]=8,[チ]=2,[ツ]=3,[テ]=1,[ト]=0,[ナ]=1,
[ニ]=2,[ヌ]=3,[ネ]=2,[ノハ]=27,[ヒ]=5,[フ]=1,[ヘ]=6

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■ 編集後記

ということで、数学2B2014年第1問[2]でした。

今回も丁寧な誘導がありました。導かれるままにやれば、特に難しいところは
なかったはずですが、対数の計算自体が苦手な人がいます。今回の問題で難しい
と感じた人は、基本の計算に戻って練習することをオススメします!


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