2014年大学入試センター試験数学2B第3問 数列

この記事では、2014年大学入試センター試験数学2B第3問を解説します。

なお、後日この記事は修正を予定しています。







★「青本」2019年数学★「赤本」2019年数学


■ 問題

第3問

 数列{an}の初項は6であり、{an}の階差数列は初項が9,公差が4の等差数列
である。

(1) a2=[アイ],a3=[ウエ]である。数列[an}の一般項を求めよう。{an}の
等差数列の第n項が[オ]n+[カ]であるから、数列{an}の一般項は

   an=[キ]n^[ク]+[ケ]n+[コ] ・・・・・・{1}

である。

(2) 数列{bn}は、初項が2/5で、漸化式

   bn+1={an/(an+1-1)}bn (n=1,2,3,…) ・・・{2}

を満たすとする。b2=[サ]/[シス]である。数列[bn}の一般項と初項から
第n項までの和Snを求めよう。

 {1},{2}により、すべての自然数nに対して

   bn+1={([セ]n+[ソ])/([セ]n+[タ])}bn ・・・{3}

ここで

   cn=([セ]n+[ソ])bn ・・・{4}

とするとき、{3}をcnとcn+1を用いて変形すると、すべての自然数nに対して

   ([セ]n+[チ])cn+1=([セ]n+[ツ])cn

が成り立つことがわかる。これにより

   dn=([セ]n+[テ])cn ・・・{5}

とおくと、すべての自然数nに対して、dn+1=dnが成り立つことがわかる。
d1=[ト]であるから、すべての自然数nに対して、dn=[ト]である。
したがって、{4}と{5}により、数列{bn}の一般項は

   bn=[ト]/{([セ]n+[ソ])([セ]n+[テ])}

である。また

   bn=[ナ]/([セ]n+[ソ])-[ニ]/([セ]n+[テ])

が成り立つことを利用すると、数列{bn}の初項から第n項までの和Snは

   Sn=[ヌ]n/([ネ]n+[ノ])

であることがわかる。


※分数は(分子)/(分母)、xの2乗はx^2、数列{an}のn+1項目はan+1、
マル1は{1}、マーク部分の□は[ ]で表記しています。


■ おすすめ問題集

2017年の大学入試センター試験数学1A2Bを詳細に解説しました。今回の問題にも活用できる項目があります。



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■ 解説

 ◆1 等差数列と等比数列の用語と公式
 ◆2 階差数列は2項間の差
 ◆3 a1に階差を足してa2,a3を求める
 ◆4 階差は1~k-1
 ◆5 nにn-1を代入
 ◆6 n=1ならbn+1=b2
 ◆7 anの式でanを消去
 ◆8 cnとbnの関係式でbnを消去
 ◆9 dn+1=dnと(2n+5)cn+1=(2n+3)cnは同じ
 ◆10 b1→c1→d1
 ◆11 bnとcnとdnを組み合わせて
 ◆12 分母が積の形なら部分分数分解

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■ 解説


 ◆1 等差数列と等比数列の用語と公式

2014年も、数学2B第3問は、数列についての問題です。
まずは、数列に関する基本的な用語と公式について確認しておきましょう!
「そんなの知ってるよ!」という人は、ここは飛ばしてもらってもOKです。

初項a・・・数列の最初の項
末項l・・・数列の最後の項→結局n項目になることが多い
公差d・・・等差数列の2項間の差→次の項にいく度に公差の値を足す
公比r・・・等比数列の2項間の比→次の項にいく度に公比の値を掛ける
一般項an・・・数列を一般的に数式で表したもの→n項目の式
和Sn・・・初項から末項(an)までの合計
等差数列・・・次の項にいく度に一定の数を足す数列
等比数列・・・次の項にいく度に一定の数を掛ける数列

まずは数列の基本的な用語をズラッと書いてみました。
今回の問題では使わないものもありますが、大学受験生としては全部基本的な
用語です。あやしいものがあった人は、まずはこの説明を覚えてください。
定義や意味をしっかり理解することが、思考力の基礎になるのです!

そして、数列の基本、等差数列と等比数列の式は以下のようになります。

等差数列
一般項an=a+(n-1)d=l(末項)
和Sn=n(a+l)/2=n{2a+(n-1)d}/2

等比数列
一般項an=ar^(n-1)
和Sn={a(r^n-1)}/(r-1)={a(1-r^n)}/(1-r)


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 ◆2 階差数列は2項間の差

そして、今回の問題の最初には、「階差数列」という言葉があります。

まず数列とは、一定の法則に従って変化する数を並べたものです。
この法則は、ある項と次の項との差を利用して表すこともできます。
この「ある項と次の項との差」を表す数列が「階差数列」です。

「{an}の階差数列は初項が9,公差が4の等差数列」というのは、ある項と次の
項との差は、初項が9,公差が4の等差数列として表される。ことを意味します。

この階差数列は、9,13,17,21,・・・
となりますね。

等差数列の公式に、a=9,d=4を代入すれば、この数列のn番目の項を
求められます。この際やってみましょう!

a+(n-1)d=9+(n-1)×4
       =9+4n-4
       =4n+5

これはつまり、{an}の階差数列の第n項です。

よって、[オ]=4,[カ]=5


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 ◆3 a1に階差を足してa2,a3を求める

ここで、{an}をもう一度検討してみましょう。

問題文にあるように、a1=6です。

a2は、これに階差数列の初項を足します。つまりa2=6+9=15となります。

a3は、さらに階差数列の第2項目を足します。
つまりa3=15+13=28です。

よって、[アイ]=15,[ウエ]=28

ちなみに、教科書などの基本問題では、階差数列をbnとおく場合が多いです。
しかし、この問題では(2)で別の数列をbnとおいているので、この解説でも
bnを用いずに説明してみました。


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 ◆4 階差は1~k-1

それでは、(1)のクライマックス(?){an}の一般項です。

anは、初項が6で、階差数列が4n+5です。このような数列の和は、

an=a1+Σ[k=1~n-1](4n+5)

と表されます。
先ほど、a2, a3を求めるときに考えたように、

a2はa1に階差数列の初項を足す。
a3はa2に階差数列の第2項を足す。

としました。
このa3について別の見方をすれば、「a1に階差の初項と第2項を足した」と
見ることも可能です。

a4ならば、「a1に階差の初項と第2項と第3項を足」せばいいし、
a5も同様に、「a1に階差の初項~第4項を足す」ことで求められます。

この調子でいけば、anは「a1に階差の初項~第n-1項を足す」わけですね。

つまり、階差数列は、もとの数列より常に項数が1少ないのです。


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 ◆5 nにn-1を代入

では、実際にan=a1+Σ[k=1~n-1](4n+5)を計算してみましょう!

・・・と思いましたが、その前に、Σの公式をおさらいしましょう。

★定数Σ[k=1~n]c=cn(cは定数)
★1次式Σ[k=1~n]k=(n/2)(n+1)
★2次式Σ[k=1~n]k^2=(n/6)(n+1)(2n+1)

ちなみに、普通の数式では、k=1はΣの下に、nはΣの上に書きます。

これらを利用してみましょう。
[k=1~n-1]なので、nにn-1を代入すると考えます。

an=6+4{(n-1)/2}(n-1+1)+5(n-1)
  =6+(2n-2)×n+5n-5
  =6+2n^2-2n+5n-5
  =2n^2+3n+1

よって、[キ]=2,[ク]=2,[ケ]=3,[コ]=1


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 ◆6 n=1ならbn+1=b2

(2)では、数列{bn}が登場します。

b1=2/5で、「bn+1={an/(an+1-1)}bnを満たす」とあります。

まずはb2を聞いています。やってみましょう!
与えられた漸化式にn=1を代入して、

b2={a1/(a2-1)}b1
  ={(2+3+1)/(2×4+3×2+1-1)}(2/5)
  =(6/14)(2/5)
  =6/35

よって、[サ]=6,[シス]=35


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 ◆7 anの式でanを消去

次はbn+1とbnの関係式をnで表す問題です。
設問の文中にも「{1},{2}により」とあるので、これらの式を利用します。

{1}では、anをnの式で表しました。
{2}は、bn+1をan,an+1,bnで表しています。

ということは、{2}に{1}を代入すれば、an,an+1を消去することができ、
求める形に近づけそうですね!やってみましょう!

bn+1=[(2n^2+3n+1)/{2(n+1)^2+3(n+1)+1-1}]bn
   ={(2n^2+3n+1)/(2n^2+4n+2+3n+3)}bn
   ={(2n^2+3n+1)/(2n^2+7n+5)}bn

とりあえずここで解答の形式を見ると、分子と分母がともに1次式になって
います。ということは、これは因数分解して約分できるはず!と推理できます。
やってみると、

   ={(2n+1)(n+1)/(2n+5)(n+1)}bn
   ={(2n+1)/(2n+5)}bn ・・・{3}

これで解答の形式と同じ形になりましたね!

よって、[セ]=2,[ソ]=1,[タ]=5


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 ◆8 cnとbnの関係式でbnを消去

次はさらにcnも出てきます。どこまでいっちゃうのでしょうか(笑)
まあ、とにかく、設定をしっかり確認しましょう!

「cn=([セ]n+[ソ])bn」とあります。つまり、cn=(2n+1)bnですね。

さらに、「{3}をcnとcn+1を用いて変形する」と言っています。

{3}はbn+1={(2n+1)/(2n+5)}bnなので、これを変形してbnを消去
することを目指します。どうすればいいでしょうか?

・・・bnとbn+1が消えればいいので・・・

cn=(2n+1)bnをbnについて解いて代入してもOKですね!

bn=cn/(2n+1)となります。
さらに、これのnをn+1に置き換えれば、

bn+1=cn+1/{2(n+1)+1}
   =cn+1/(2n+3)

これらを{3}の式に代入してみましょう!

cn+1/(2n+3)={(2n+1)/(2n+5)}{cn/(2n+1)}
cn+1/(2n+3)=cn/(2n+5)
 (2n+5)cn+1=(2n+3)cn  ←両辺に(2n+3)(2n+5)を掛けた

これでちょうど目標の形になりましたね!

よって、[チ]=5,[ツ]=3


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 ◆9 dn+1=dnと(2n+5)cn+1=(2n+3)cnは同じ

まだ続きがあります。今度はdnです。
もうここまできたら、ジタバタせずに落ち着いてやりましょう!

「dn=([セ]n+[テ])cnとおくと、すべての自然数nに対して、dn+1=dnが
成り立つ」とあります。

つまり、dn+1=dnとなるように、dnとcnの関係式を決めよう。という設問
です。

先ほど(2n+5)cn+1=(2n+3)cnであることはわかりました。

dn+1とdnの関係がこれと同じならば、dn+1=dnとなります。

つまり、dn=(2n+3)cnとおくと、
dn+1=(2n+2+3)cn+1
   =(2n+5)cn+1

となるので、dn+1=dnということができます。

よって、[テ]=3


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 ◆10 b1→c1→d1

そして、d1を聞いています。

dnとcnの関係は今書いてありました。
cnとbnの関係も先ほど書いてありました。
b1=2/5です。

これらから、d1は求められそうですね。

cn=(2n+1)bnで、n=1のとき、c1=(2+1)(2/5)=6/5です。

dn=(2n+3)cnなので、同様に、d1=(2+3)(6/5)=6です。

よって、[ト]=6

さらに、dn=dn+1なので、dn=6となります。


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 ◆11 bnとcnとdnを組み合わせて

ここまでわかったことを利用して、数列{bn}の一般項を求めます。

bn=[ト]/{([セ]n+[ソ])([セ]n+[テ])}とあるので、今までわかった値を
代入すれば、一般項自体は特に計算も必要なく求めることはできます。

bn=6/{(2n+1)(2n+3)}

ですね。センター試験本番では、時間があまりないので、検証する必要は特には
ありません。
しかし、普段の勉強では、しっかり自分で導いてみた方が良いです。

まず、dn=6と、dn=(2n+3)cnより、

(2n+3)cn=6
     cn=6/(2n+3)       ←両辺を2n+3で割った

となります。
さらに、cn=(2n+1)bnなので、

(2n+1)bn=6/(2n+3)
     bn=6/{(2n+1)(2n+3)} ←両辺を2n+1で割った

となります。
ちゃんとやっても、同じ式が導けましたね!


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 ◆12 分母が積の形なら部分分数分解

では、bnを一般項とする数列の和を求めていきましょう!

{bn}は、分母が整式の積の形になっているので、いわゆる「部分分数分解」が
できそうです。

部分分数分解とは、1/6=1/2・3=1/2-1/3などとする計算方法
です。これを利用すると、数列の和が簡単に求められる場合があります。

bn=6/{(2n+1)(2n+3)}で、分母は(2n+1)と(2n+3)の積なので
これらを分母とする分数に分けるというイメージです。

1/(2n+1)-1/(2n+3)とすると、通分して、
 {(2n+3)-(2n+1)}/{(2n+1)(2n+3)}
=2/{(2n+1)(2n+3)}

これに3を掛けるとbnに等しくなるので、

bn=3・2/{(2n+1)(2n+3)}
  =3{1/(2n+1)-1/(2n+3)}
  =3/(2n+1)-3/(2n+3)

そして、Sn=b1+b2+b3+・・・+bn-1+bnより、

Sn=(3/3-3/5)+(3/5-3/7)+(3/7-3/9)+・・・
 +{3/(2n-1)-3/(2n+1)}+{3/(2n+1)-3/(2n+3)
  =1-3/(2n+3)     ←最初と最後以外は、相殺して0になった
  =(2n+3-3)/(2n+3)   ←通分した
  =2n/(2n+3)

よって、[ナ]=3,[ニ]=3,[ヌ]=2,[ネ]=2,[ノ]=3


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今回取り上げた問題の解説は以上です。理解できましたか?
できた人もできなかった人も、ここでいったん、解説の目次に戻って、解答に
至るためにはどんなことを考えて、何を利用すれば良いのか見直してください。
各小見出しが手がかりとなって、進むべき道がよりはっきり見えるはずです。
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■ 今回の公式・定理など

★ 等差数列の一般項an=a+(n-1)d
★ 階差数列の一般項an=a1+Σ[k=1~n-1]bn
★ 定数Σ[k=1~n]c=cn(cは定数)
★ 1次式Σ[k=1~n]k=(n/2)(n+1)
★ 分母が1次式の積の形なら部分分数分解

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■ 解答一覧

[アイ]=15,[ウエ]=28,[オ]=4,[カ]=5,[キ]=2,[ク]=2,
[ケ]=3,[コ]=1,[サ]=6,[シス]=35,[セ]=2,[ソ]=1,[タ]=5,
[チ]=5,[ツ]=3,[テ]=3,[ト]=6,[ナ]=3,[ニ]=3,[ヌ]=2,
[ネ]=2,[ノ]=3

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■ 編集後記

ということで、数学2B2014年第3問でした。

今回も充分な誘導がありました。少しだけ飛躍した部分があった気もしますが、
しっかり練習している人ならば、充分対応できる範囲だと思います。


解説の間違い・不足や、何かリクエストなどありましたら、何でもいいので、
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